京都盆地のでき方と地殻変動の歴史と今後の被害想定と環境の変化

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京都の盆地のでき方について
京都の盆地は、約45万年前に起こった断層ブロック運動によって
形成されました。
この運動で、京都盆地の周りにある山地や丘陵が隆起し、盆地の中央部が
沈降したのです。
その後、大阪湾が拡大した時期には、海水が盆地に入り込み、
海成粘土層を形成しました。
現在の京都市街地は、この海成粘土層の上にあります。

※1.断層ブロック運動:断層ブロック運動」は、地震によって生じる地盤の動きの一つで、
断層が移動したことによって地盤がずれた状態を指します。
地震が起こると、地震の発生源である断層を中心に地盤が揺れ動きますが、
その際に断層が動いた結果、地盤には断層ブロックと呼ばれる大きな岩盤ができます。
※2.沈降:① 下方に沈んでいくこと。 また特に、土地などが沈み下がること。
※3.海成粘土層:海岸線付近の海底に堆積する、主に泥や砂が混ざった地層のことを指します。
海成粘土層は、海岸線が変動した結果、海水が侵食したり、堆積物が沖合に移動したりすることで
形成されます。

京都の盆地のでき方とと歴史

京都の盆地は、日本の歴史や文化にも大きな影響を与えました。
平安時代には、盆地の中央部に平安京が建設され、日本の首都として栄えました。
また、盆地の周りには多くの寺院や神社が建立され、
京都は仏教や神道の中心地となりました。

断層ブロック運動について

断層ブロック運動とは、地下の地層や岩盤が割れて、
割れた面に沿ってずれ動く現象です。
このとき、ずれた面を断層面と呼びます。
断層面を境として両側のブロックが上下方向に動くときを
縦ずれ断層と呼びますが、上盤側がずり下がる場合を正断層、
のし上がる場合を逆断層と言います。
京都の盆地は、逆断層によって周辺の山地や丘陵が隆起し、
正断層によって盆地の中央部が沈降したことでできました。

マントル対流とプレート運動

断層ブロック運動は、地球の内部で発生するマントル対流やプレート運動によって、
地殻に力が加わることで起こります。
マントル対流とは、地球の内部で熱によって岩石が流れる現象です。
プレート運動とは、地球の表面を覆う岩盤が動く現象です。
これらの現象によって、地殻に引っ張り力や圧縮力がかかります。
引っ張り力がかかると、地層や岩盤が割れて正断層ができます。
圧縮力がかかると、地層や岩盤が折れて逆断層ができます。

マントル対流は、地球の内部で熱によって岩石が流れる現象です。
地球の中心部は非常に高温で、その熱がマントルの岩石を温めて上昇させます。
上昇した岩石は地表近くで冷えて下降します。
このようにして、マントルは長い時間でみれば対流運動をします。

プレート運動は、地球の表面を覆う岩盤が動く現象です。
岩盤はいくつかの大きな塊に分かれており、これをプレートと呼びます。
プレートはマントルの対流に乗って移動します。
プレート同士がぶつかったり離れたりするとき、地殻変動が起こります。

マントル対流やプレート運動は、主に地球の上部マントルと
呼ばれる部分で起こっています。
上部マントルは地球の半径の約15%から40%の深さにあります。

京都盆地の形成

京都盆地は、約100万年前に形成が始まり、約50万年前に周辺の山地が隆起
して本格化したと考えられています。
京都盆地は、日本海側から内陸部にいたる南北に細長い京都府の中央部に位置し、
気候は温暖で多様な生物が棲みついています。

京都盆地と自然

京都盆地に人間が住み始めたのは、縄文時代からと言われています。
その後、平安時代には平安京が建設され、
日本の文化や歴史の中心地となりました。

京都盆地の自然環境は、気候や地形、歴史などによって多様な形態を示しています。
しかし、都市化や開発などによって自然環境は変化や破壊にさらされており、
貴重な地形や生物多様性の保全が必要とされています。

京都盆地の地形や地質

京都盆地の地形や地質は、北を丹波山地、東を比叡山・音羽山・醍醐山山塊、
西を愛宕山・小塩山山塊に囲まれた盆地で、南は宇治丘陵の南部付近になります。
京都盆地の周辺には、花折断層や樫原断層などの南北性の活断層があり、
盆地と山々との間に明瞭な地形境界をつくっています。
京都盆地は、第四紀における断層活動や河川堆積によって形成されたと考えられています。

京都盆地には、花折断層や樫原断層などの南北性の活断層があります。
これらの活断層は、逆断層と呼ばれるタイプで、東側が西側に対して上がるように
動くと考えられています。
逆断層は、地震の際に大きな地表変位を引き起こす可能性があります。

京都盆地と地震

1830年に発生した文政京都地震は、M6.5±0.2とされる内陸地震で、
愛宕山付近が震央と考えられています。
この地震では、京都市街地では土蔵や塀が崩れ、建物倒壊も発生しました。
特に、京都盆地北東部では、活断層による地下構造の急激な変化により
地震動が増幅されたと考えられており、修学院や清水寺、方広寺では
石垣の被害も発生しました。

今後の大地震の予測と懸念される被害については、正確な情報はありませんが、
京都市では樫原~水尾断層を起震断層とする地震の被害予測を行っています。
その結果によると、最大震度は7で、死者は約1万人、負傷者は約4万人に
なると推定されています。
また、建物倒壊率は木造住宅で約30%、非木造住宅で約10%となります。

 

京都盆地の範囲と気候

京都盆地とは、京都府にある盆地で、京都市のある地域を指します。

京都盆地の範囲

京都盆地の範囲は、北は京都市北区、左京区、東は京都市東山区、伏見区、宇治市、
西は京都市西京区、長岡京市、大山崎町、八幡市、南は木津川市三峠付近です。
京都盆地は約300平方キロメートルの広さがあり、北山連山、東山、西山
などの山々に囲まれています。

京都盆地の気候は、盆地特有の内陸性気候で、夏は暑くて冬は寒いです。
京都府の気候は、丹波山地を境にして北部と南部に大別され、
南部は太平洋 (瀬戸内)気候、北部は日本海気候の特性を示します。
京都市は南部に属しますが、三方を山に囲まれているため、
夏は日本有数の酷暑地帯であり、冬は寒冷な日が多いです。

京都盆地の降水量

京都盆地の年間降水量は、約1500ミリメートルです。
京都府京都の年間降水量の平年値(1981-2010年)は、1527.4ミリメートルで、
月ごとに見ると、6月から8月が最も多く、12月から2月が最も少ないです。
京都盆地と比較的近い奈良盆地の年間降水量は、約1300ミリメートルで、
京都盆地よりも少ないです。

京都盆地の年間降水量の変化については、長期的な傾向や年ごとの変動があります。
気象庁のデータ1によると、京都府京都の年間降水量は、過去66年間で最も多かったのは
1993年の2300.5ミリメートルで、最も少なかったのは1978年の1019.5ミリメートルでした。
また、京都盆地における日降水特性の経年変化に関する研究によると、
ひと雨あたりの降水量や降水強度は増加傾向にあり、ひと雨あたりの降水時間は
減少傾向にあることが示されました。

京都盆地の水資源

京都盆地の水資源の具体例については、地下水と河川水があります。
京都盆地の地下には約211億トンもの地下水が蓄えられていると言われています。
この地下水は、上水道や農業、工業などに利用されており、
京都の文化や産業に貢献しています。
また、京都盆地には鴨川や桂川などの自然河川が流れており、
琵琶湖疏水を通して琵琶湖の水も導入されています。
これらの河川水は、生態系や景観に影響を与えるだけでなく、
灌漑や発電などにも利用されています。

京都盆地の地下水

京都盆地の地下水は、主に淀川水系に降った雨が元となっています。
周囲の山々から伏流水や湧水が集まり、扇状地として形成された地形・地質的な特徴により、
地下に多量の水が貯留されています。
このように自然の作用によって形造られた地下水の豊富な京都盆地を、
「京都水盆」と呼ぶこともあります。

京都盆地の地下水は、上水道や農業、工業などに利用されています。
京都盆地では、地下水の利用量は正確には分かりませんが、年間約1億トンと推定されています。
また、京都の文化や産業にも地下水が深く関わっており、例えば清酒や豆腐、和菓子などの
伝統的な食文化や、日本画や染色などの芸術文化にも地下水が活用されています。

京都盆地の地盤沈下等懸念

京都盆地では、1970年代に地盤沈下が大きな問題となり、
地下水揚水の規制対象区域に指定されました。
その後も定期的な地下水位や地盤標高のモニタリングが行われています。
また、群井と呼ばれる複数の揚水井が地下水の枯渇や地盤沈下に影響を与える
可能性が指摘されています。
京都盆地では、気候変動による降水量の減少や気温の上昇も地下水環境に影響を
及ぼすと考えられています。

京都盆地で行われている地下水位や地盤標高のモニタリングの方法は、
平面二次元飽和地下水流動モデルを用いて、基盤標高データや透水層特性を考慮して、
地下水位の観測値と計算値を比較することで行われています。
また、地下水位や地盤標高の観測は、環境省が定めた規制対象区域で定期的に行われています。
地域の地下水に関わる情報に言及した論文や資料は、日本地下水学会のホームページで
閲覧可能です。
京都盆地の規制対象区域は、京都盆地南部域です。
この区域は、京都市南区、伏見区、宇治市、八幡市、久御山町、井手町、
木津川市などを含みます。
この区域では、盛土規制法に基づいて、地下水揚水の許可や報告が必要です。

京都盆地のまとめ

京都盆地は、約100万年前に形成が始まり、約50万年前に周辺の山地が隆起
して本格化したと考えられています。
京都盆地の範囲は、北は京都市北区、左京区、東は京都市東山区、伏見区、宇治市、
西は京都市西京区、長岡京市、大山崎町、八幡市、南は木津川市三峠付近です。
京都盆地は約300平方キロメートルの広さがあり、北山連山、東山、西山
などの山々に囲まれています。
京都盆地は、日本海側から内陸部にいたる南北に細長い京都府の中央部に位置し、
気候は温暖で多様な生物が棲みついています。
京都盆地の気候は、盆地特有の内陸性気候で、夏は暑くて冬は寒いです。
京都盆地では、気候変動による降水量の減少や気温の上昇も地下水環境に影響を
及ぼすと考えられています。

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