京都の盆地のでき方を探る!京都盆地に棲む生物と絶滅危惧種の保存

京都の盆地 河川 trip

京都の盆地のでき方について
京都の盆地は、約45万年前に起こった断層ブロック運動によって
形成されました。
この運動で、京都盆地の周りにある山地や丘陵が隆起し、盆地の中央部が
沈降したのです。
その後、大阪湾が拡大した時期には、海水が盆地に入り込み、
海成粘土層を形成しました。
現在の京都市街地は、この海成粘土層の上にあります。

京都の盆地と歴史

京都の盆地は、日本の歴史や文化にも大きな影響を与えました。
平安時代には、盆地の中央部に平安京が建設され、日本の首都として栄えました。
また、盆地の周りには多くの寺院や神社が建立され、
京都は仏教や神道の中心地となりました。

京都盆地は、約100万年前に形成が始まり、約50万年前に周辺の山地が
隆起して本格化したと考えられています。
京都盆地は、日本海側から内陸部にいたる南北に細長い京都府の中央部に
位置し、気候は温暖で多様な生物が棲みついています。

京都盆地に棲む生物

京都盆地に棲みつく生物は、森林や河川などの自然環境によって異なります。
例えば、深泥池という池と湿地では、絶滅危惧種のミズバショウやヒメボタル
などが見られます。
また、京都盆地の南部にある平城丘陵では、カワセミやカワウソなどの
水辺の動物が生息しています。

京都盆地に人間が住み始めたのは、縄文時代からと言われています。
その後、平安時代には平安京が建設され、
日本の文化や歴史の中心地となりました。

京都盆地の自然環境は、気候や地形、歴史などによって多様な形態を示しています。
しかし、都市化や開発などによって自然環境は変化や破壊にさらされており、
貴重な地形や生物多様性の保全が必要とされています。

京都盆地の地形や地質は、北を丹波山地、東を比叡山・音羽山・醍醐山山塊、
西を愛宕山・小塩山山塊に囲まれた盆地で、南は宇治丘陵の南部付近になります。
京都盆地の周辺には、花折断層や樫原断層などの南北性の活断層があり、
盆地と山々との間に明瞭な地形境界をつくっています。
京都盆地は、第四紀における断層活動や河川堆積によって形成されたと考えられています。

京都盆地には、花折断層や樫原断層などの南北性の活断層があります。
これらの活断層は、逆断層と呼ばれるタイプで、東側が西側に対して上がるように
動くと考えられています。
逆断層は、地震の際に大きな地表変位を引き起こす可能性があります。

1830年に発生した文政京都地震は、M6.5±0.2とされる内陸地震で、
愛宕山付近が震央と考えられています。
この地震では、京都市街地では土蔵や塀が崩れ、建物倒壊も発生しました。
特に、京都盆地北東部では、活断層による地下構造の急激な変化により
地震動が増幅されたと考えられており、修学院や清水寺、方広寺では
石垣の被害も発生しました。

京都盆地には、多くの絶滅危惧種が生息しています。
京都府では、京都府絶滅のおそれのある野生生物の保全に関する条例に基づいて、
指定希少野生生物として、植物や動物、菌類などの種を保全しています。
現在、指定希少野生生物は、植物が87種、動物が72種、菌類が1種です。

京都盆地の絶滅危惧種を取り上げて何が必要かや課題を上げるとすれば、
以下のようなことが考えられます。

  1. 情報共有の不足:絶滅危惧種の分布や特徴について、関係機関や市民に十分に
    周知されていない場合があります。
    例えば、京都府の指定絶滅危惧種であるヤドリギは、京都府京都土木事務所が
    希少植物とは知らずに除去してしまったことがありました。
    このような事態を防ぐためには、絶滅危惧種の情報を共有し、
    認識を高める必要があります。
  2. 生息地の減少や破壊:絶滅危惧種は、特定の環境に適応した種であることが多く、その環境が変化すると生き残ることが困難になります。
    例えば、京都府の指定絶滅危惧種であるミヤマカタバミは、水辺や湿地に生える植物ですが、水路や池の整備や埋め立てなどによって生息地が失われています。
    このような事態を防ぐためには、絶滅危惧種の生息地を保全し、
    適切な管理を行う必要があります。
  3. 外来種の侵入や交雑:絶滅危惧種は、外来種と競合したり、交雑したりすることで、
    その固有性や遺伝的多様性を失う恐れがあります。
    例えば、京都府の指定絶滅危惧種であるミヤマキンバイは、
    外来種であるキンバイと交雑することで純粋な個体が減少しています。
    このような事態を防ぐためには、外来種の侵入や拡散を防止し、
    交雑個体を除去する必要があります。

京都盆地の範囲

京都盆地とは、京都府にある盆地で、京都市のある地域を指します。
京都盆地の範囲は、北は京都市北区、左京区、東は京都市東山区、伏見区、宇治市、
西は京都市西京区、長岡京市、大山崎町、八幡市、南は木津川市三峠付近です。
京都盆地は約300平方キロメートルの広さがあり、北山連山、東山、西山
などの山々に囲まれています。

京都盆地の気候は、盆地特有の内陸性気候で、夏は暑くて冬は寒いです。
京都府の気候は、丹波山地を境にして北部と南部に大別され、
南部は太平洋 (瀬戸内)気候、北部は日本海気候の特性を示します。
京都市は南部に属しますが、三方を山に囲まれているため、
夏は日本有数の酷暑地帯であり、冬は寒冷な日が多いです。

京都盆地の年間降水量は、約1500ミリメートルです。
京都府京都の年間降水量の平年値(1981-2010年)は、1527.4ミリメートルで、
月ごとに見ると、6月から8月が最も多く、12月から2月が最も少ないです。
京都盆地と比較的近い奈良盆地の年間降水量は、約1300ミリメートルで、
京都盆地よりも少ないです。

京都盆地の年間降水量の変化については、長期的な傾向や年ごとの変動があります。
気象庁のデータ1によると、京都府京都の年間降水量は、過去66年間で最も多かったのは
1993年の2300.5ミリメートルで、最も少なかったのは1978年の1019.5ミリメートルでした。
また、京都盆地における日降水特性の経年変化に関する研究によると、
ひと雨あたりの降水量や降水強度は増加傾向にあり、ひと雨あたりの降水時間は
減少傾向にあることが示されました。

京都盆地の年間降水量の変化が環境や生態系にどう影響するかについては、
植物群落や水資源などが関係しています。
京都府レッドデータブックによると、京都盆地には多様な植物群落が存在し、
その中には絶滅危惧種や希少種も含まれています。
植物群落は、気候や地質・地形によって成立し、人間の活動によっても変化していきます。
年間降水量の変化は、植物群落の分布や種組成に影響を与える可能性があります。
また、京都盆地には貴重な水資源もありますが、年間降水量の変化は、
水資源の量や質に影響を与える可能性があります。

京都盆地の水資源の具体例については、地下水と河川水があります。
京都盆地の地下には約211億トンもの地下水が蓄えられていると言われています。
この地下水は、上水道や農業、工業などに利用されており、
京都の文化や産業に貢献しています。
また、京都盆地には鴨川や桂川などの自然河川が流れており、
琵琶湖疏水を通して琵琶湖の水も導入されています。
これらの河川水は、生態系や景観に影響を与えるだけでなく、
灌漑や発電などにも利用されています。

京都盆地の地下水は、主に淀川水系に降った雨が元となっています。
周囲の山々から伏流水や湧水が集まり、扇状地として形成された地形・地質的な特徴により、
地下に多量の水が貯留されています。
このように自然の作用によって形造られた地下水の豊富な京都盆地を、
「京都水盆」と呼ぶこともあります。

京都盆地の地下水は、上水道や農業、工業などに利用されています。
京都盆地では、地下水の利用量は正確には分かりませんが、年間約1億トンと推定されています。
また、京都の文化や産業にも地下水が深く関わっており、例えば清酒や豆腐、和菓子などの
伝統的な食文化や、日本画や染色などの芸術文化にも地下水が活用されています。

京都盆地では、1970年代に地盤沈下が大きな問題となり、地下水揚水の規制対象区域に
指定されました。
その後も定期的な地下水位や地盤標高のモニタリングが行われています。
また、群井と呼ばれる複数の揚水井が地下水の枯渇や地盤沈下に影響を与える
可能性が指摘されています。
京都盆地では、気候変動による降水量の減少や気温の上昇も地下水環境に影響を
及ぼすと考えられています。

京都盆地で行われている地下水位や地盤標高のモニタリングの方法は、
平面二次元飽和地下水流動モデルを用いて、基盤標高データや透水層特性を考慮して、
地下水位の観測値と計算値を比較することで行われています。
また、地下水位や地盤標高の観測は、環境省が定めた規制対象区域で定期的に行われています。
地域の地下水に関わる情報に言及した論文や資料は、日本地下水学会のホームページで
閲覧可能です。
京都盆地の規制対象区域は、京都盆地南部域です。
この区域は、京都市南区、伏見区、宇治市、八幡市、久御山町、井手町、
木津川市などを含みます。
この区域では、盛土規制法に基づいて、地下水揚水の許可や報告が必要です。

 

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